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順番を待てない子に家庭でできるサポート

2026/6/11

はじめに

「お友だちの番なのに前に出てしまう」
「遊具の順番を待てずに怒ってしまう」
「おもちゃを使いたくて、すぐに取ってしまう」
「“待ってね”と言ってもなかなか伝わらない」

このような姿に悩む保護者さまは多いと思います。

順番を待つことは、大人にとっては当たり前に感じることかもしれません。
しかし、子どもにとって「待つ」という行動には、たくさんの力が必要です。

順番を理解する力、気持ちを抑える力、相手の存在に気づく力、終わりや見通しを持つ力など、さまざまな発達が関係しています。

そのため、順番を待てないからといって、すぐに「わがまま」「しつけの問題」と考える必要はありません。

大切なのは、なぜ待つことが難しいのかを見ながら、お子さまに合った方法で少しずつ経験を積むことです。


子どもにとって「順番を待つ」は難しいこと

順番を待つためには、いくつもの力が必要です。

たとえば、

  • 今は自分の番ではないと理解する力

  • お友だちが使い終わるまで待つ力

  • 「あとで自分の番が来る」と見通しを持つ力

  • やりたい気持ちを少し我慢する力

  • 怒りや不安を落ち着かせる力

  • 先生や保護者の声かけを聞く力

これらの力は、成長とともに少しずつ育っていきます。

特に未就学のお子さまは、「今すぐやりたい」という気持ちが強く出やすい時期です。

そのため、「待って」と言われても、何をすればいいのか分からなかったり、どのくらい待てばいいのか分からず不安になったりすることがあります。


順番を待てない背景にあること

順番を待つのが難しい背景には、いくつかの理由があることがあります。

1. 見通しが持ちにくい

「いつ自分の番が来るのか」が分からないと、子どもは不安になりやすいです。

大人が「ちょっと待ってね」と言っても、子どもにとってはその“ちょっと”がどのくらいなのか分かりません。

見通しが持てないと、不安や焦りから前に出てしまったり、泣いたり怒ったりすることがあります。


2. やりたい気持ちが強い

好きな遊びや興味のあるものを目の前にすると、「今すぐやりたい」という気持ちが強くなります。

特に、トランポリン、すべり台、ブランコ、お気に入りのおもちゃなど、楽しい活動ほど待つことが難しくなります。

これは、お子さまの意欲が強いという見方もできます。

その意欲を大切にしながら、少しずつ「待ったらできる」という経験につなげていくことが大切です。


3. 言葉だけでは理解しにくい

「順番だよ」
「待ってね」
「あとでね」

このような言葉だけでは、まだ理解しにくいお子さまもいます。

言葉の意味が分かっていても、実際の場面で行動に移すのは難しいことがあります。

その場合は、言葉だけでなく、目で見て分かる工夫が役立ちます。


4. 気持ちのコントロールが難しい

順番を待つ場面では、「やりたいのにできない」という気持ちが生まれます。

この気持ちを自分で落ち着かせる力は、子どもにとって簡単なことではありません。

泣く、怒る、前に出る、物を取るなどの行動は、気持ちをうまく言葉にできないサインかもしれません。


家庭でできるサポート

家庭で順番を待つ力を育てるためには、いきなり長く待たせるのではなく、短く・分かりやすく・成功しやすい形から始めることが大切です。

1. 「待って」だけでなく、いつまで待つか伝える

「待ってね」だけでは、子どもには分かりにくいことがあります。

たとえば、

「ママが1回やったら次は○○ちゃん」
「タイマーが鳴ったら交代ね」
「あと3回で交代しよう」
「お兄ちゃんが終わったら次だよ」

このように、いつ自分の番が来るのかを具体的に伝えると、安心しやすくなります。

ポイントは、待つ時間を短くすることです。

最初から長く待たせるのではなく、数秒から始めても大丈夫です。


2. 順番を目で見えるようにする

順番が目で見えると、お子さまは理解しやすくなります。

家庭では、次のような工夫ができます。

  • 名前カードを並べる

  • 「ママ → 子ども」の順番を絵で見せる

  • タイマーを使う

  • 「あと何回」を指で見せる

  • 順番表を作る

  • おもちゃを渡す順番を決める

たとえば、ブロック遊びで「ママが1個置いたら、次は○○ちゃんが1個置く」とルールを見える形にすると、楽しく順番の練習ができます。


3. 家庭の遊びの中で練習する

順番を待つ練習は、特別な訓練のようにする必要はありません。

日常の遊びの中で、自然に経験できます。

たとえば、

  • ボールを交互に転がす

  • 積み木を1個ずつ積む

  • 絵本のページを交代でめくる

  • シールを交互に貼る

  • じゃんけん遊びをする

  • すごろくや簡単なゲームをする

  • お風呂でおもちゃを交代で使う

大切なのは、楽しい雰囲気の中で「待てた」「交代できた」という経験を積むことです。


4. まずは大人と一対一で練習する

お友だちとの順番待ちは、子どもにとって難易度が高いことがあります。

相手の動きが予想しにくかったり、待つ時間が長くなったりするためです。

そのため、最初は家庭で大人と一対一のやりとりから始めるのがおすすめです。

「ママの番、次は○○ちゃんの番」
「パパが終わったら、次は○○ちゃん」
と、短いやりとりを繰り返します。

大人とのやりとりで成功体験を積むことで、少しずつお友だちとの場面にもつながりやすくなります。


5. 待てた瞬間をすぐにほめる

順番を待てたときは、すぐに具体的にほめましょう。

「待てたね」
「順番わかったね」
「お友だちの番を見られたね」
「次まで待てたね」
「交代できたね」

このように、できた行動を言葉にして伝えることが大切です。

「えらいね」だけでなく、何がよかったのかを具体的に伝えると、お子さまは次も同じ行動をしやすくなります。


6. 待っている間にすることを用意する

ただ待つだけは、子どもにとって難しいことがあります。

待っている間に何をすればいいのかが分かると、待ちやすくなります。

たとえば、

  • 手を膝に置く

  • 応援する

  • 数を数える

  • タイマーを見る

  • 「次は自分の番」とカードを見る

  • 小さなおもちゃを持つ

  • 深呼吸をする

待つ時間を「何もできない時間」にするのではなく、待っている間の行動を決めておくと安心しやすくなります。


7. うまく待てなかったときは短く伝える

順番を待てずに前に出たり、怒ったりしたときは、長く叱るよりも短く伝えることが大切です。

たとえば、

「今はママの番」
「次は○○ちゃん」
「ここで待とうね」
「終わったら交代」

このように、短く、具体的に伝えます。

感情が大きくなっているときに長く説明しても、子どもには入りにくいことがあります。

まずは安全を守り、落ち着いてからもう一度「待つ」「交代する」を経験できるようにしましょう。


外出先で順番を待つときの工夫

公園や病院、買い物、レジ、遊び場など、外出先では順番を待つ場面がたくさんあります。

外出先では刺激も多く、家庭より待つことが難しくなりやすいです。

次のような工夫がおすすめです。

公園での順番待ち

すべり台やブランコなどでは、順番が分かりやすいように声をかけます。

「お友だちが終わったら次だよ」
「ここに並ぼうね」
「あと1人待ったら○○ちゃん」

待てたらすぐに、
「待てたね」
「順番でできたね」
と伝えます。

病院やお店での待ち時間

病院やお店では、待つ時間が長くなりやすいです。

その場合は、

  • 小さな絵本を持っていく

  • 静かに遊べるおもちゃを用意する

  • あと何番か伝える

  • 終わった後の予定を伝える

  • 座る場所を決める

などの工夫が役立ちます。

「静かに待って」だけではなく、待っている間にできることを用意しておくと安心です。


療育でできること

療育では、順番を待つ力を遊びや活動の中で育てていきます。

PAL PICNICでは、感覚統合をベースにした運動遊びや小集団療育を通して、順番を待つ、先生の話を聞く、お友だちの番を見る、自分の番で活動する経験を大切にしています。


1. 少人数の中で順番を経験する

大きな集団では待つことが難しいお子さまも、少人数の小集団であれば参加しやすいことがあります。

先生が間に入りながら、

「今は○○くんの番」
「次は○○ちゃん」
「ここで待とうね」

と分かりやすく伝えます。

短い待ち時間から始め、成功体験を積み重ねていきます。


2. 運動遊びの中で順番を練習する

トランポリン、サーキット遊び、一本橋、ジャンボクッションなどの活動では、自然に順番を待つ場面が生まれます。

楽しい活動だからこそ、「やりたい」という気持ちが出ます。

その気持ちを大切にしながら、
「待ったらできる」
「順番が来る」
「終わったら交代できる」
という経験につなげていきます。


3. 見通しを持てるようにする

順番を待つことが苦手なお子さまには、見通しが大切です。

PAL PICNICでは、活動の流れを分かりやすく伝えたり、順番を視覚的に示したりしながら、安心して参加できるよう支援します。

「いつできるのか」が分かると、待つことへの不安が減りやすくなります。


4. 待てた経験を自信につなげる

順番を待てたことは、お子さまにとって大きな成功体験です。

PAL PICNICでは、

「待てたね」
「お友だちの番を見られたね」
「順番でできたね」
「次まで待てたね」

と、できた行動を丁寧に伝えます。

小さな成功の積み重ねが、お子さまの自信につながります。


順番を待つ力は少しずつ育ちます

順番を待つことは、すぐに身につくものではありません。

何度も経験しながら、少しずつ育っていく力です。

大切なのは、失敗を責めることではなく、成功しやすい形をつくることです。

「少し待てた」
「一回だけ交代できた」
「前より泣く時間が短くなった」
「お友だちの番を見られた」

このような小さな変化も、大切な成長です。


まとめ

順番を待てない子には、見通しの持ちにくさ、やりたい気持ちの強さ、言葉だけでは分かりにくいこと、気持ちのコントロールの難しさなどが関係していることがあります。

家庭では、

  • いつまで待つかを具体的に伝える

  • 順番を目で見えるようにする

  • 遊びの中で練習する

  • まずは大人と一対一で練習する

  • 待てた瞬間をほめる

  • 待っている間にすることを用意する

といった工夫が役立ちます。

PAL PICNICでは、名古屋市昭和区で児童発達支援・放課後等デイサービスを行っています。

感覚統合をベースにした運動遊びや小集団療育を通して、順番を待つ、先生の話を聞く、お友だちと関わる力を少しずつ育てています。

「順番を待つのが苦手」
「集団活動で前に出てしまう」
「お友だちとの関わりが不安」

という段階でも、見学・ご相談が可能です。

まずはお気軽にお問い合わせください。

☆TEL:052-990-9599(平日9:00~18:00)

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